[まほうのかぜ / 熊田茜音]人生の友は人でなくてもいい。たとえばバイクでも

オープニング主題歌

オートバイに乗る高校生の女の子を描くアニメの主題歌。まずは、バイクにまたがって走る主人公の姿が頭に浮かびます。バイクといっても、スピードを追求するのではなく、業務用ともいえる〈スーパーカブ〉に乗り、自分のペースで景色や風をたのしむ。だから楽曲も、疾走感より幸福感に浸る悦びを表現しています。

楽曲に漂う雰囲気こそ〈のんびり〉ではありますが、ボーカルは意外に力強い。楽器の演奏も力が入っている。それは、悦びの強さの表われなのでしょう。自分の気持ちの強さを楽曲の強さに置きかえつつ、意識は「きみ」に向かいます。「きみ」はクラスメートやオートバイ仲間と解釈してもいいのだけれど、じつは自分の乗るバイクのこと。そう考えるのが素直です。自分が選びとった道を伴走する存在こそが、真の友であり、それは必ずしも人間の友だちでなくてもよい。その真実に励まされます。

タイトルまほうのかぜ
アーティスト熊田茜音
作詞きみコ
作曲佐々木淳
編曲佐々木淳
アニメ『スーパーカブ』

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