[まぼろしウインク / A応P]〈メッセージ〉より〈マッサージ〉を受けてみたい
オープニング主題歌
初っぱなで「おそ松さんです」と、本作がギャグマンガの金字塔たるアニメの主題歌であることを高らかに宣言。つづく歌詞によって、シュールな世界観が構築されていきます。荒唐無稽な描写に合いの手がそえらえて、小気味よい拍子を刻みます。サビにいたると、「ウインク」「ウインク」のフレーズが連打され、リズミカルなたたずまいを築きあげていくのでした。
聴き手の頭のなかに広がる「おそ松ワールド」の光景と、演奏で高められる昂揚感によって、トランス状態・フロー状態に陥ります。歌詞からなにかしらの〈メッセージ〉を受けとるのではなく、感覚的な〈マッサージ〉を受ける。そんな楽曲といえます。
歌い手は、苦悩したり重い感情を抱えこんだりはしていません。純粋かつ無邪気。聴く者がそこに同調するのは、いささか罪悪感を覚えないでもないのですが、“共犯”として、しばし世間から断絶してみるのも悪くないでしょう。
タイトル●まぼろしウインク
アーティスト●A応P
作詞●鈴木おさむ
作曲●トキメーカーズ・村井大
編曲●キタニタツヤ
アニメ●『おそ松さん』第2期
この記事へのコメントはありません。