［Seize the Day / 亜咲花］歌声がさわやかな風を運んできた

ふいにさわやかな風が吹き抜け、その風にのるように歌声が響きます。風は弱まったり強くなったりするのだけど、歌声はしっかり風についていきます。むしろ、歌声が風を運んできたのかもしれません。ゆったりとコトバを紡ぎながらも、サビでは一気に上昇し、雲を突き抜ける。そのとき聴く者のココロも連れていってもらえる。本作のボーカルにはそんな貫録があります。

風を運ぶ歌がつくる世界は、だいそれたものではありません。日常で感じるちょっとした幸せ。その幸せを逃さず、しっかりと受けとめると、よい気持ちになれる。肩ひじを張っていないから、小さな幸せをつかむのは誰でもできる。ハードルは高くない。そんな真実を表現しています。

伴奏もささやか。ボーカルが連れてきた風をかき消さないよう、脇役に徹しています。だからこそ、サビでの〈力み〉が功を奏します。聴く者の気持ちを押し上げてくれるのです。

タイトル●Seize The Day
アーティスト●亜咲花
作詞●永塚健登
作曲●永塚健登
編曲●立山秋航
アニメ●『ゆるキャン△ SEASON2』