[裏切り者のレクイエム / ハセガワダイスケ]死を覚悟した者がみずから歌う鎮魂歌
オープニング主題歌
タイトルは「裏切り者のレクイエム」。字面のまま解釈すれば、裏切られた者が恨みや復讐心をこめて皮肉たっぷりに歌う鎮魂歌、と考えられます。
でも、劇中で「裏切り者」は主人公たちを指します。ならば、敵側の人間が主人公たちに向かって歌っているのでしょうか? その解釈も成りたたないわけではないのですが、主題歌であることを考えると、やはり視点は主人公の側に固定したい。
とすると、「裏切り者」とは自称ということになります。「裏切り」によって、死を覚悟した決意の表明。つまり自分たちへの鎮魂歌。でも、魂は鎮まらない。そうとらえることで、その楽曲をより深く味わうことができます。
全編に漂う演奏の力強さは、まさに死の運命に立ちむかう者の生命力を表現します。ボーカルは魂の叫びを代弁します。
人生とは死に向かって生きること。それは、彼らのように「死を覚悟」しながら、魂の叫びを上げつづけることなのかもしれません。
タイトル●裏切り者のレクイエム
アーティスト●ハセガワダイスケ
作詞●藤林聖子
作曲●菅野祐悟
アニメ●『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』
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