[CAPTURE / EGO-WRAPPIN’]軽快で明るいけどどこか哀しくて虚しい
オープニング主題歌
リズムは軽やか。伴奏の音色も明るい。歌声も伸びやかです。さぞかし陽気な歌なのだろうと肩の力を抜いて耳を傾けていると、歌詞の「孤独」に引っかかりをおぼえます。素直に「陽気な歌」ととらえてはいけない気がしてくるのです。絶望とまではいわないまでも、かといって胸を張って歩けるほど前向きではなく、どこか哀しみや虚しさを感じている。そんな匂いが漂ってきます。
とりあえずは街をさまよいながら、目につく情景を歌ってみたりはするけれど、頭のなかにはとりとめもない妄想が浮かび、世のなかの不条理なども感じはじめてしまいます。
なんともやるせない想いを消しさるには、軽やかなリズムと明るい伴奏にのって、自分の気持ちを誤魔化すしかない。むしろ不条理な世を楽しんでしまえ。そんな心境にもなってきます。それはかりそめで見せかけかもしれませんが、いっときでも前向きになれたなら、それで良しとする。そんな諦観がこめられている気がします。
タイトル●CAPTURE
アーティスト●EGO-WRAPPIN’
作詞●中納良恵
作曲●森雅樹・中納良恵
編曲●EGO-WRAPPIN’
アニメ●『歌舞伎町シャーロック』
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